- 基幹系システムが何か知りたい人
- 基幹系システムの種類を把握したい人
- IT知識が薄いのに情報システム部門に所属している人
皆さんの企業ではどんなシステムを利用していますか?
チャットツール、Web会議システム、勤怠管理システム、名刺管理システム、・・・
ITやシステムに関して広く認知がされて時間が経過したため、皆様の勤めている職場には様々なシステムが導入されているはずです
そんなシステムの一つである「基幹系システム」
企業に勤めている方ならまずまず使用したことがあるのではないかと思います
そんな「基幹系システム」について初歩的なところを現役エンジニアの私から説明させていただきます
基幹系システムとは、企業や官公庁などの情報システムのうち、事業や業務の中核に直接関わる重要なシステムのこと。または、全社で共通して利用される、その組織全体の基盤の一部となるシステム
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「基幹系システム」とは
「基幹系システム」とは、事業活動の中核に関わる重要なシステムのことです
いやいや、ざっくりしすぎでしょ!!
あくまで「基幹系システム」っていうのはシステムの括りの一つでしかありません
ただ、「基幹系システム」って言われる括りの中を見てみると、実際には以下のようなシステムがあります
- 会計管理システム
- 販売管理システム
- 在庫管理システム
- 生産管理システム
- 人事給与システム
- etc・・・
こんなシステムが「基幹系システム」の例の一つとして挙げられたりします
皆さんは上記のリストに記載したシステムについて聞いたことがあります?
たぶんですが、テレビCMなんかで○○システムって名前なんかを聞いたりして、そのシステムが何をしているか知らないにしても名前くらい知っているのではないでしょうか
では、上記のシステムについてどんなシステムで何の目的もために使用しているシステムか解説していこうと思います
基幹系システムの事例 ~会計管理システム~
会計管理システムってワードで何となくどんなシステムか分かりますよね
経理部の人が使っているシステムなのかな?
その考えは、概ね正しいです
会計管理システムは、社内の会計担当者(経理担当者、経理部)の業務効率化を図るためのシステムとなっています
会計管理システムで基本的に以下のような機能を持っています
- 伝票入力機能
- 決算処理機能
- 支払・債務管理機能
伝票入力機能では、日々の伝票データを入力し記録しておくことで、仕分データの管理や補助簿である現金出納帳の作成を自動で行ってくれます
決算処理機能では、入力された伝票データを基に、損益計算書(P/L)、貸借対照表(B/S)、総勘定元帳の作成などを自動で行います
支払・債務管理機能では、未払金、買掛金、手形借入金などの債務情報や、売掛金、未収入金、手形借入金などの債権情報を一元管理して、債務・債権情報をリアルタイムで把握することでできます
使用するシステムによってほかにも細かい機能はたくさんありますが、
会計管理システムは経理業務をサポート・管理するためのシステムになります
基幹系システムの事例 ~販売管理システム~
販売管理システムは、商品の注文を受けてから商品の発送から納品するまでの流れを管理・コントロールするためのシステムになります
かみ砕いて説明すると、商品をいつ・誰に・どこに・いくつ・いくらで販売を行い、それに関する請求を管理することを目的としています
販売管理システムは基本的に以下のような機能を持っています
- 受注管理機能
- 出荷管理機能
- 在庫管理機能
- 請求処理・管理機能
- 仕入・発注管理機能
- 生産管理機能
販売管理システムってやってることがたくさんあって理解難しそう・・・
確かにやっていることは多いかもしれないけど、部品を仕入れて、加工して、受注があって、商品を売る
製造業の大まかな業務の流れにもつながるから販売管理システムの理解することはとてもメリットが大きいので頑張って覚えてください
上記に記載した販売管理システムの機能について1つずつ説明していきます
受注管理機能では、お客様から商品Aが欲しいと問い合わせがあった場合にその商品に関する見積を作成したり、購入に関する契約を行ったり、株式会社○○から、商品Aを100個、いつまでに納品というデータを登録し、管理する機能です
出荷管理機能では、商品Aをいつ、どこ・誰に向けて、どの配送会社を使用して、いくらで発送したかについて管理を行う機能です
在庫管理機能では、倉庫Aには商品Aが在庫○○個、またそれは2020年○○月○○日に生産されたものが○○個、2021年△△月△△日に生産されたものは何個など在庫に関するデータを一元管理する機能です
請求処理・管理機能では、いつ、だれに、いくらの請求が行われたか、行うかを管理する機能です
仕入・発注機能では、製品の製造で使用する部品や、販売を行うための製品を仕入・発注を管理する機能になります
発注機能では、取引先B社から、商品Cを何個をいつまでにいくらで発注したというデータを管理し、それに伴い商品は納品されたら何が、いつ、いくらで、誰から納品・仕入れを行ったか管理する機能が仕入機能になります
生産管理機能では、いつ、どこで、誰が、何を、何個、どのようにものを生産したかを管理するための機能です
生産管理では、近年トレーサビリティ(追跡能力)が重要視されており、自動車メーカーや、医薬品業界では生産管理に関してはかなり厳格に管理されています
ここまでが販売管理システムの大まかな機能の説明になります
販売管理はかなり奥が深く、私の経験上システムの中で市場規模が一番が大きいのではないかと思っています(あくまで私の経験に基づく主観的考えですが)
基幹系システムの事例 ~在庫管理システム~
在庫管理システムは、適正在庫を把握し余剰在庫の削減や、過剰な生産を抑えることを目的としたシステムになります
在庫管理は主に人の手で行われることが多く、リアルタイムで現在の在庫が把握できなかったり、「どこの倉庫に何があり、3か月先までの受注を見込むと実質の在庫は○○個」みたいなシュミレーションが販売管理システムと連動することで可能になったりします
在庫管理システムは主に以下のような機能を持っています
- 在庫管理機能
- 入出庫管理機能
- 検品機能
- 棚卸機能
在庫管理機能では、製品の数量・保管場所をリアルタイムで把握することができます
また在庫のロット管理を行うことで製品のトレースを行うことも可能なシステムもあります
入出庫管理機能では、製品の保管に必要なバーコード付のラベルを発行することにより、その製品状況やトレースをシステムで即座に検索することが可能になります
在庫製品をバーコードで管理することでその在庫は一体何者なのかが、システムで管理することができ、長期滞留による不良や、リコール対象の商品なのか確認することできます
検品機能では、ハンディーターミナルなどを用いて、バーコードの読み取りを行うだけで品目・数量が一致しているかシステムで管理しているデータと突合することができます
この機能により、検品作業の効率化を図ることができます、またバーコードを読み取るだけなので作業ミスも生じにくくなります
棚卸機能では、在庫の管理データと実物の数量、場所は一致しているかチェックする機能で、製品についているバーコードを読み取ることにより、棚卸業務を進めていくことができます。この機能により、検品機能同様、作業の効率化と人的ミスの削減が可能となります
在庫管理システムは主に在庫保管場所や、製品の出荷場所で使用する頻度が高いシステムになります。機能としては生産管理機能と親和性が高いため、販売管理システムの機能の一部に在庫管理機能が実装されていることが多いです
基幹系システムの事例 ~生産管理システム~
生産管理システムは、在庫の過不足を調整しながら納期までにどれくらいの製品をいくつ製造すればよいかについて管理を行うシステムになります
また、生産管理システムの導入を行うことで生産・製造に関わる流れを「見える化」することができ、生産機能の向上、原価の抑制、製品のトレースを取得することが可能となります。また、生産管理システムの導入を行うことで業務の属人化を防ぐこともできます。
基幹系システムの事例 ~人事給与管理システム~
人事給与管理システムでは、人事情報の管理、人事異動のシュミレーション、給与計算などの機能を擁しており、システムを導入することにより、人事担当や総務担当が行っている業務工数を大幅に削減するができます
また、近年キャリア形成が複雑化していることもあり、キャリアアップするための人事評価の基盤を作成したり、同時に人材マネージメントを行うための情報管理機能を擁しているシステムもあります
まとめ
上記で説明したように基幹系システムといっても様々な種類のものがあり、きっと皆さんの会社にも導入されているものが多いと思います
また、最近は「ERP」と上記に記載してきたシステムの機能が複数組み込まれているようなシステムも利用されるようなってきました
ぜひ、様々なシステムを使い今後、皆様の業務が効率化されるようこの記事が少しでも役に立てば幸いです
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